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栄養豊富!この時期にとりたい「歯を丈夫にする」秋の味覚

栄養豊富!この時期にとりたい「歯を丈夫にする」秋の味覚

2025/09/17 ブログ

こんにちは。愛媛県松山市の「もりもと歯科クリニック」院長の森本です。当院の「金属アレルギー・掌蹠膿疱症専門歯科医療サイト」をご覧いただきありがとうございます。

みなさんは、“歯を強くする食材”があるのをご存知ですか?歯のもととなる栄養素である、カルシウムやタンパク質、ビタミンなどを豊富に含む食品をとることで、虫歯や歯周病になりにくい、より丈夫で健康な歯を目指すことができます。

今回は、どんな栄養素、どんな食材が歯にとって良いのか解説します。これからの時期に楽しみな秋の味覚も含まれているので、ぜひチェックしてみてください。

歯を丈夫にする栄養素とは?

「強い歯」「丈夫な歯」ってどういう歯?と思う方も多いでしょう。具体的に挙げると、虫歯や歯周病になりにくい、歯の質が硬くてどんな食べ物でもしっかり噛める、衝撃で割れにくい、などがあります。

強くて丈夫な歯があれば、歳を重ねても自分の歯をできるだけ多く残し、不自由なく食べたり話したりすることができます。では、そういった“丈夫な歯”にするためには、どんな栄養素が必要なのでしょう。

石灰化を促進する「カルシウム」

人間の口の中は、普段は中性〜アルカリ性ですが、飲食をすると食材に含まれる糖分をエサに口腔内の細菌が酸を作り出します。すると口腔内が酸性になり、歯の表面のエナメル質からカルシウムなどが溶けて「脱灰(だっかい)」し、虫歯につながる可能性があります。

飲食をすると唾液がより分泌されますが、唾液には酸性になった口腔内を中性〜アルカリ性に戻し、溶けた歯を修復する働き「再石灰化(さいせっかいか)」があります。この再石灰化を促すのがカルシウムやリンなどの成分です。十分な再石灰化により、硬くて丈夫なエナメル質が形成されやすくなります。

歯の構造のイメージ画像|栄養豊富!この時期にとりたい「歯を丈夫にする」秋の味覚|愛媛県松山市の歯医者「もりもと歯科クリニック」

石灰化の材料となる「リン」

カルシウムとともに石灰化の材料となり、歯をより強くするために必要な栄養が「リン」です。リンにはカルシウムの吸収を助ける働きがあるため、リンが不足していると、歯の強度が低下して弱くなることがあります。ちなみに、エナメル質の約97%は、リン酸カルシウムの一種「ハイドロキシアパタイト」という成分でできています。

石灰化を助ける「ビタミンD」

ビタミンDには、腸内でカルシウムの吸収を促進する効果があります。ビタミンDが不足すると、せっかくカルシウムを摂取してもうまく吸収されず、歯が弱くなって虫歯や歯周病になりやすい状態となります。ビタミンDは食べ物から摂取するほか、日光を浴びて紫外線によって体内に生成する方法もあります。

歯の構成を助ける「タンパク質」

エナメル質の内側にある「象牙質」や「セメント質」、歯を支える土台である歯茎は、タンパク質(コラーゲン)からできています。タンパク質が不足していると歯が脆くなったり、歯茎の状態が弱って歯周病を発症しやすくなったりします。ちなみに、歯茎の成分の約6割は繊維性タンパク質(コラーゲン)でできています。

エナメル質や象牙質を強くする「ビタミンA」「ビタミンC」

ビタミンAはエナメル質を強化するほか、粘膜や皮膚(歯茎)を健康に保つ働きがあるため、歯周病の予防・改善につながりやすいとされています。ビタミンCは象牙質をつくる栄養の一つで、コラーゲン(タンパク質)の合成にも必要です。歯周組織の健康を守る、炎症や出血を防ぐ、免疫力を高めるなどの効果も期待できます。

白くて健康な歯を見せる女性のイメージ画像|栄養豊富!この時期にとりたい「歯を丈夫にする」秋の味覚|愛媛県松山市の歯医者「もりもと歯科クリニック」

これらの栄養素が含まれる食材、秋の味覚

上記で解説した栄養素を含む食材はたくさんありますが、ここでは、これからの季節に食べたくなる“秋の味覚”を中心に紹介します。

大豆食品

秋に収穫され、10〜12月頃が旬とされている大豆。カルシウムを豊富に含んでおり、良質なタンパク質、イソフラボン、マグネシウムなど、さまざまな栄養をバランスよく蓄えています。大豆そのままでも、豆腐や味噌、納豆、豆乳、油揚げなど、いわゆる大豆製品でも、食事に積極的に取り入れると良いでしょう。

海藻類

10月中旬〜4月上旬が旬の海苔をはじめ、ひじきや昆布などの海藻類にも、カルシウムが多く含有されています。ひじきには食物繊維やミネラルもたっぷり含まれていて、栄養バランスに優れています。海苔はビタミンCも豊富です。

その他、チーズや牛乳などの乳製品、小魚などにもカルシウムやリンが多く含まれています。リンは肉類や豆類、全粒穀物からも摂取できます。

サンマやサバ、イワシ、サケなど秋に旬を迎える魚は、タンパク質はもちろん、ビタミンDも豊富です。骨ごと食べられれば、カルシウムやリンの摂取にもなります。DHA やEPAなど、体全体の健康に効果をもたらす栄養素が詰まっているので、意識してとりたい食材です。

きのこ類

しいたけ、まいたけ、しめじなど“秋の味覚”の代表格・きのこ類も、ビタミンDが豊富です。食物繊維も多く含まれており、栄養バランスが高い食材です。ビタミンDは魚類やきのこ類のほか、卵黄にも多く含まれています。

果物・野菜

秋が旬の柿や、じゃがいもやレンコン、山芋、さつまいもなど、これからの季節、特に美味しくなる野菜には、ビタミンCがたっぷり含まれています。また、体内でビタミンAに変わるβ-カロテンを含むかぼちゃ、にんじん、さつまいも、ほうれん草なども積極的にとると良いでしょう。

一年を通して手に入る食材が多いですが、やはり旬のものは美味しいだけでなく、栄養も豊富と言われています。ぜひ日々の食卓に取り入れて、食から歯の健康を目指してはいかがでしょうか。

もちろん、歯に良い食べ物を食べているだけでは、虫歯や歯周病は防げません。歯磨きなどのせルフケアに加え、歯科医院での定期健診やクリーニングも不可欠です。歯の健康でお悩みがある方や、もっと情報を知りたい方は、ぜひ一度ご相談ください。

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